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ワインづくりへの考え

尾野山の自然を写し取るようなワインを。

栽培では、殺虫剤、除草剤、化学農薬を使わず、化学肥料や外部から持ち込む施肥や耕起も行っていません。

なるべく自然に近い形でぶどうを栽培するため、必要最低限の草刈りにとどめた「草生栽培」を行っています。

そのため畑の中は草がぼうぼうと生い茂っていますが、歩くと地面はふかふかと柔らかく、昆虫や土中の微生物たちがミクロの世界を作り出しています。

土にも生き物たちにも負荷をかけないアプローチのなかで育った、生命力溢れるぶどうたち。

ワイン造りにとってこれが何よりも大切だと考えます。

また、秋の長雨の前にはぶどうの上から手作業でロウ引きの傘をかけます。

雨を媒介として広がるベト病、灰カビ病、晩腐病の被害を防ぐためです。

2021ヴィンテージのふどうは、その数約30,000房。

気の遠くなるような作業ですが、一房一房に丁寧に傘がけを行います。

収穫は、ぶどうの完熟のタイミングを見計らって畑の区画ごとに行い、ぶどうを傷つけないよう全て手摘みし手の上で選果しています。


適切な温度管理のもと、ぶどうの皮に付着した野生酵母によって自然な発酵へと導きます。

亜硫酸などの添加物は一切加えず、無濾過で瓶詰めしています。


畑にひっそりと棲みついている自然の酵母こそが、尾野山のテロワールをワインに表現してくれる唯一のものだと信じています。

シンプルな工程で出来上がったワインを作りたいからこそ、ぶどうや微生物たちの声に耳をすませ毎日の作業を丁寧に行うこと。

これがワインの品質や味わいに繋がると考えています。